みなさんは『プロギング』を知っていますか?
スウェーデン発祥のSDGs時代のNewフィットネス、プロギング。
その魅力や楽しみ方を紹介します!
プロギングとは
プロギング(Plogging)とは、スウェーデン語の『plocka upp(拾う)』と英語の『jogging(走る)』を合わせた造語で、2016年にスウェーデン人アスリートのエリック・アルストロム氏が始めたものです。
一言で言うと「ジョギングをしながらゴミ拾いをする」スポーツで、今では世界100ヶ国以上で楽しまれる一大ブームとなっています。
日本でもプロギングが広まる前からジョギングをしながらゴミ拾いをする活動はありました。
しかし、プロギングの日本公式団体「プロギングジャパン」が設立され、普及活動を行うことで、現在ではよりプロギングが日本に広まりつつあります。
プロギングのメリットや魅力って?
高いフィットネス効果
なんとプロギングはジョギングの1.2倍のカロリーを消費すると言われています。
有酸素運動であるジョギングに、ゴミを拾う際にしゃがむ動作が加わることで、消費カロリーがアップ!
深めにしゃがむなどスクワットのようなトレーニング要素も意識すれば、シェイプアップや体幹トレーニングの効果も期待できます。
ストレス解消
ジョギングやウォーキングなど心肺機能を高める運動をすることで、『幸せホルモン』と呼ばれるエンドルフィンが脳内で分泌されます。
このエンドルフィンによって幸福感や爽快感がもたらされ、ストレスを軽減します。
また、拾った分だけゴミ袋の重量は増え、自分が通ってきた道が綺麗になることで、達成感や社会貢献をしているという充実感も得られます。
交流の幅が広がる
プロギングは1人でもできますが、さまざまな団体や地域で催されているプロギングのイベントなどに参加することで、普段出会わない人たちと交流を持つことも可能。
初対面の人同士でも、一緒にプロギングに取り組めば爽快感や達成感を共有でき、自然と仲良くなりやすいそうです。
また、企業の取り組みとしてプロギングを取り入れることで、お互いの新たな一面が知れたり、チームを分けて競い合うなどゲーム性を持たせれば、団結力の強化にも繋がります。
プロギングのやり方
基本的にプロギングには細かいルールはありません。
飲み物やタオルなど、ジョギングの際の持ち物にプラスして、軍手とゴミ袋を用意すればすぐに始められます。
ずっと走り続ける必要もなく、ゴミ拾いがメインになったってOK。
そういった面では、体力に自信のない人や、ジョギングやランニング単体だと挫折しやすいダイエッターさんにもオススメです。
団体などが主催するプロギングイベントに参加する場合も、大まかなルールは変わらないことがほとんどですが、参加費がかかるものや軍手の無料貸し出しがあったりなどイベントによって注意点もあるので、開催概要はしっかり事前チェックしましょう。
プロギングを絡めた様々なイベントも
プロギングは単体でのイベントだけではありません。
他のアクティビティと絡めたイベントも各団体や地域で開催されています。
実際に過去に開催されたイベントをいくつかご紹介します。
プロギング×工場見学ツアー
実際にプロギングを行った後、ゴミ処理施設の工場見学を行うツアー。
ごみの減量・分別の大切さについてより理解が深まりますね。
プロギング×キャンプ
1日目はキャンプ場で自然を満喫。
2日目の朝にプロギングを行うイベント。
家族で楽しめるような内容になっており、親子の思い出作りにもぴったりです。
プロギング×モルック
前半にプロギング体験、後半にモルックを行う体験イベント。
モルックとは、プロギングと同じ北欧、フィンランド発祥のスポーツでモルックと呼ばれる木製の棒を投げてスキットルという12本の木製のピンを倒し点数を競うゲーム。
体力もいらずシンプルなルールながら戦略性も求められるため、年代や性別を問わず楽しめるスポーツです。
プロギングとモルック、どちらも北欧発祥ということと、年齢や体力の違いにかかわらず誰でも一緒に楽しむことができるスポーツという共通点から企画されたイベントで、親子で参加される方やご高齢の方の参加も少なくないようです。
プロギング×手羽先サミット
「最高に旨い手羽先を食べよう!」がテーマのプロギングイベント。
手羽先サミットとは手羽先唐揚げ発祥地の名古屋市熱田区から始まった東海地区最大級の食のイベント。
名古屋発祥である『手羽先』を全国から集結させ、味や創作の切磋を追求し、世界一の手羽先グランプリを競います。
プロギングで軽く運動をして汗を流した後の手羽先&ドリンクはまさに絶品。
こういったコラボイベントであれば、初めてプロギングに挑戦する人も参加しやすいのではないでしょうか?
ぜひ興味のあるイベントを探してみてください!
スポーツとゴミ拾いのかたちは他にも
プロギングよりも、もう少しゴミ拾いにスポーツ要素や競技性を持たせたものが『スポGOMI』です。
スポGOMIは、「ゴミ拾いはスポーツだ!」を合言葉に、一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブの馬見塚健一代表が2008年に考案したスポーツ。
3~5名のチーム戦で、ゴミを拾うエリアや制限時間が定められており、拾ったゴミの量や種類に応じて与えられるポイントで競います。
全国40道県の高校生がごみ拾いを競い合う大会や、2023年にはワールドカップも開催されており、年々盛り上がりを見せています。
ゴミ問題は、誰にとっても他人事ではありません。
プロギングやスポGOMIなどの活動は今後さらに各地で広まっていくでしょう。
いつでも誰でも始められる
ジョギングをしながらゴミを拾い、街・海・山などを綺麗にすることは、環境はもちろん私たち自身の身体やメンタルにもいい影響があります。
「普通のジョギングは続かない」「新しい趣味を見つけたい」というような方にもピッタリのSDGs時代のNewフィットネス、プロギング。
いきなりイベントに参加するのはちょっと…という方は、家の近所で軽く走りながらゴミ拾い。これだって立派なプロギングです。
ぜひ、あなたも始めてみませんか?